未来構想手法への共感要素の適用可能性の考察

ワーキングペーパー

抄録

没入感は，SF読者の「スペキュラティブな考え方」と相関すると言われている．この現象は，これまで想像もできなかった未来があるかもしれないという考えを受け入れやすくする．そのため，物語を用いた未来構想手法では，参加者の没入感を生み出す共感的要素を取り入れることが極めて重要である．本稿では，先行研究を踏まえ，未来構想手法に共感的要素を取り入れることの重要性を説明し，将来世代への共感に必要な要素を検討した．より良い革新的な未来のアイデアを生み出すための方法を改善するための今後の研究への示唆を示した．