家計簿データに基づくユーザの生活スタイル分析は,ユーザに適したサービスを提供する上で重要である.一方,サービス提供において対象となる生活スタイルはサービス提供者の要求により変化する.そのため,事前に教師あり学習等でモデルを作成する方法では,要求変化に迅速に対応できないという課題がある. そこで本研究では,大規模言語モデル(LLM)を活用し事前のモデル作成を必要とせず,指定された任意の生活スタイルに対応するユーザを抽出する手法を検討する.その際,LLMの生成した検索キーワードは家計簿データの表記特性に必ずしも適さないという課題がある.そのため,言語と行動系列の2つの分散表現を用いて検索キーワードを拡張することで前記課題の解決を試みる. 実験では,家計簿サービスの実データを用い,特定の生活スタイルを題材として提案手法の結果を分析した.