抄録
境界要素法は,通常,密係数行列に帰着されるため大規模化が課題である.その対策として,著者らはグリーン関数の分離核表示に基づき,実境界のブロック分割を用いる境界要素分割の階層化とユニット分割型付番を組み合わせて,領域分割を用いずに,主要部がブロック帯の係数行列にそのまま帰着される定式化により,FEMと類似の大規模計算スキームが可能であることを示し,基本特異性(1/r)を伴う接水振動問題においてもその有効性を明らかにした.本報では,係数行列の一段の疎行列化を図るべく,係数行列主要部の直接ブロック対角化のための,反復処理も含めた2,3の近似的なスキームの検討を行い,流体中での船舶の接水振動による付加質量に対するテスト計算結果を一例として示す.