1996 年 13 巻 2 号 p. 161-167
ムクゲ (Hibiscus syriacus) の葉切片に binary vector pBI121 (NPT II, GUS) を持つ Agrobacterium tumefaciens LBA404を感染させ形質転換植物体を得た. 0.2mg/l 2, 4-D, 2.0mg/l BA, 50mg/l Kmを含むMS培地上で約28%の葉切片からKm耐性カルスが形成された. カルスを2mg/l 2ip, 0.1mg/l NAA, 50mg/l Kmを含むMS培地に移すことによりシュートが再生した. 0.5mg/l IBA, 25mg/l Kmを含む培地上でシュートから根が発生した. 再生植物体の葉, 茎及び根から, 組織化学的染色法と蛍光測定法の両方法によってGUS活性が検出された. GUS及びNPT IIプローブを用いた Northern hybridization により, 再生植物体が両遺伝子を発現する安定な形質転換体であることが示された.