PLANT MORPHOLOGY
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特集II 超イメージング技術による生物科学のフロンティア
新規蛍光プローブと蛍光寿命イメージング顕微鏡を用いた細胞内温度計測イメージング
稲田 のりこ岡部 弘基林 晃之内山 聖一
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2013 年 25 巻 1 号 p. 55-60

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抄録

温度は細胞にとって最も重要な物理量であり,細胞が示す多様な機能と密接な関係にある.しかしながらこれまで,細胞内の局所的な温度変化を正確に測定する手法は報告されていなかった.筆者らは,細胞に導入した新規蛍光温度プローブの蛍光寿命をイメージング解析することによって,生きている細胞内の局所的温度分布を可視化する手法を確立し,細胞内に1℃近くの温度差があることを世界で初めて明らかにした(Okabe et al. 2012).本稿ではその手法,特に蛍光寿命イメージング顕微鏡システムの原理と特徴について詳しく解説する.尚,本稿で紹介する細胞内温度イメージングの解析は,全て動物培養細胞を用いて行われたものであるが,植物細胞への応用も現在課題として取り組んでおり,それを含めた現在の取り組みについても紹介したい.

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© 2013 日本植物形態学会
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