2017 年 29 巻 1 号 p. 1-2
植物の発生や生理的変化,さらには環境への応答などの多様な植物現象を理解するうえで,細胞内の構造や分子の動態を調べることは大きな意味をもつ.そのためには様々なレベルの植物現象において最新のイメージング技術を駆使して迫る必要がある.そこで,日本植物学会第80回大会において,日本植物形態学会・特定認定非営利法人総合画像研究支援(IIRS)および新学術領域研究「植物の成長可塑性を支える環境認識と記憶の自律分散型統御システム」との共催のもと,特定分子を可視化するための様々な技術や,組織深部まで観察するためのライブイメージング法,得られた画像から定量的にデータを抽出する手法などの最新技法と,それにより明らかとなってきた植物現象の制御メカニズムを紹介し議論するシンポジウムを開催した.