2020 年 32 巻 1 号 p. 1-2
近年,顕微鏡技術の発展と装置の高度化により,組織・細胞の構造や変化を,3次元または4次元的に捉えることが可能となってきた.さらに,遺伝子発現やタンパク質, 植物ホルモンをはじめとした代謝物の様々な可視化・分析手法を用いることで,微細構造の観察と同時に細胞内での分子の動きを直接捉える試みが進められている.今回,最先端可視化技術を用いた時空間的解析を進めている研究者が集い,これらの技術的基盤,ノウハウ,応用例などを紹介するとともに,今後の課題について議論する場として,日本植物学会第83回大会シンポジウム「最先端可視化技術による植物解析~見る顕微鏡から捉える顕微鏡へ」を開催した.