実践政策学
Online ISSN : 2189-1125
Print ISSN : 2189-2946
地域における医療・介護従事者のACP実践の促進を目指した研修会の効果
山本 真理子奈古 由美子中村 千賀矢野 朋子深田 悠花村上 尚子呉代 華容木戸 倫子松浦 正和廣瀬 智恵子林 憲太朗濱本 利美樺山 舞神出 計
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 10 巻 1 号 p. 85-92

詳細
抄録
本論は、医療・介護従事者を対象にAdvance Care Planning(ACP)研修会を実施し、研修会後のACPに関する意識および行動変容について明らかにすることを目的とし、2022年3月、大阪府吹田市において医療・介護従事者を対象にオンライン形式によるACP研修会を実施し、当日並びに3か月後に、ACPに関する意識や、自分自身および患者や療養者に対するACP実践状況について無記名自記式質問紙調査を実施した。その結果、ACP研修会には40名が参加し、そのうち質問紙に回答した対象者は28名で、女性21名(75 %)、職種別では、ケアマネージャー15名(53.6 %)、ヘルパー6名(21.4 %)、看護師4名(14.3 %)であった。ACPについては、10名(35.7 %)が「よく知らない」と回答しており、18名(64.3 %)が患者もしくは療養者にACPを実践していた。研修会3か月後の調査では、18名(回収率64.3 %)の回答が得られ、6名(33.3 %)が「(研修会後に)患者もしくは療養者にACPを実践した」と回答しており、ACP研修会により、ACP実践につながる行動変容が認められた。ACP研修会の実施は、ACP実践普及の効果が期待されることが明らかとなった。
著者関連情報
© 2024 実践政策学エディトリアルボード
前の記事 次の記事
feedback
Top