抄録
本研究は、群馬県前橋市を事例に地域を包括的する公的ボランティアである民生委員・児童委員へのヤングケアラーに関するアンケート調査を通じてヤングケアラーの実態を把握するともに今後の課題や取り組みについて検討を行った。研究の結果、前橋市における民生委員・児童委員のヤングケアラーへの認識は高く(9割以上が認識している)、「勉強・学習や悩み相談」「自由時間の確保」などといった日常生活面への影響を危惧している傾向が見られた。また、課題に対する認識では、ヤングケアラーとしての本人の自覚よりも、支援する主体間の連携や福祉サービスの充実、専門人材の配置などを重要視している傾向が見られた。さらに、「ヤングケアラーの全般的な取り組みの重要性」と今後の取り組みである「啓発研究」「支援体制」「相談交流」の3つの因子との関係性について重回帰分析を行った結果、「相談交流」が全般的な取り組みの重要性に対して最も重要な影響を与えている因子であることが分かった。