実践政策学
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国土計画が地政学的状況に与える影響に関する歴史的研究
坂井 琳太郎川端 祐一郎藤井 聡
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2021 年 7 巻 2 号 p. 209-222

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抄録
近年、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増すと同時に、米軍の東アジア駐留縮小が議論され始めるなど、地政学的環境の変化の兆候が見られる一方で、海上輸送などロジスティクス面の整備の遅れや、有事の際の交通機関の統制ルールの欠如などが指摘されている。輸送・交通網の整備や統制は国土計画に属する課題でもあり、安全保障計画と国土計画の統合的な検討が必要と考えられるが、そのような研究及び実践はこれまでほとんど行われていない。坂井ら(2021)は戦前の国土計画に地政学的見地が多分に取り込まれていたことを指摘した上で、戦後にその傾向が希薄化したことを明らかにしている。一方本研究では、国土計画ではなく地政学理論に関する文献を調査する事を通して、地政学的状況が交通を中心とする国土計画に本質的かつ依存的な影響を受けているか否かを明らかにする。そして現代においても安全保障計画は国土計画と連動させながら策定・運用することが望ましいことや、その場合に重要となる戦略要素について、地政学理論に基づき提案を行う。
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© 2021 実践政策学エディトリアルボード
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