抄録
本研究では、自治体における固定資産税評価業務に向け、産官学連携により自治体の所有する大規模な土地データや人工知能技術を活用し、航空写真画像からソーラーパネルの検出システムを構築する。現状、全国の市町村において、固定資産税は重要な財源である。市町村職員は適正な評価を行うため、現地調査などを実施し、多くの時間や労力を費やしており、情報通信技術やデータの利活用が求められる。そこで、自治体が所有する航空写真画像、地番図シェープファイルおよび課税地目データといった固定資産情報を活用し、人工知能技術である深層学習による物体検出を用いたソーラーパネル検出システムを開発した。加えて、産官学連携により自治体における実証実験を通じて検出システムを検証した。その上で、実証実験のフィードバックから業務への実用化に向けてシステムを改良した。その結果、本システムのソーラーパネル検出支援への活用および業務効率化に対する有効性を確認することができた。また、本研究を通じて自治体業務に人工知能技術やデータを活用した一連の取り組みを検証し、自治体におけるデータ利活用の活性化に繋げることを目指す。