霊長類研究 Supplement
第21回日本霊長類学会大会
セッションID: A-15
会議情報

口頭発表
和歌山タイワンザルの現状報告
*森光 由樹白井 啓岡野 美佐夫奥村 忠誠吉田 敦久横山 典子清野 紘典和 秀雄川本 芳大沢 秀行後藤 俊二室山 泰之早川 祥子田中 俊明山田 彩中川 尚史早石 周平鳥居 春己丸橋 珠樹前川 慎吾仲谷 淳川合 静鈴木 邦彦植月 純也萩原 光鈴木 克哉佐伯 真美和歌山タイワンザル ワーキンググループ
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
1950年代に和歌山市大池地区に住み着いたタイワンザルは、その後ニホンザルの雄と交雑しながら個体数を増加させていった。1998年和歌山市大池地域から南へ約20数km離れた中津村で大池地域出生のタイワンザルとニホンザルの交雑オス個体が捕獲された。大池地域からタイワンザルおよび混血ザルの分散を防ぐために、2002年より本格的に群れの除去が開始された。
(目的)タイワンザルおよび交雑個体の行動圏および頭数をモニタリングして捕獲との関係を調査した。
(方法)ラジオテレメトリー法と直接観察法により群れの行動圏と頭数のカウントを実施した。
(結果と考察)大池地域で2002年から2004年の3カ年で計243頭が捕獲除去された。調査開始1999年に確認できた群れは孟子群と沖野々群であったが、2002年には孟子群が分裂し2群に、2003年には沖野々群が分裂し2群となり計4群となった。2004年のカウント調査では孟子1群8−約30頭、孟子2群9−30頭、沖野々1群3頭、沖野々2群30頭で合計約50−80頭と予想された。沖野々1群は2004年の8月の捕獲で発信器個体を除くすべての個体を捕獲することができた。群れの除去にほぼ成功した。過去の行動圏と比較すると孟子2群は分布域を北側へ移動させた。他3群の行動域には大きな変化はなかった。過去3カ年で3月の捕獲が最も多かったが、今年度3月の捕獲は2頭のみであった。和歌山タイワンザルの捕獲は難しい状況になってきている。
著者関連情報
© 2005 日本霊長類学会
前の記事 次の記事
feedback
Top