霊長類研究 Supplement
第22回日本霊長類学会大会
セッションID: P-44
会議情報
ポスター発表
オオガラゴ精巣微細構造(2)
*中野 まゆみ長戸 康和花本 秀子榎本 知郎松林 清明
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
[目的] 霊長類における精巣の形態や繁殖システムの進化を考える上で、原猿類の研究は重要である。われわれは、オオガラゴの精巣微細構造について報告してきたが、今回はさらに詳細に観察し、その特徴を明らかにしたので報告する。
[方法] オオガラゴの死亡個体(5歳)から精巣を採取した。これをホルムアルデヒドとグルタールアルデヒドの混合液で固定、親水性メタクリル樹脂で包埋し、1μmで薄切後、HE染色し、光学顕微鏡で観察した。
[結果] 精上皮は薄く、また、精子細胞が少ない。丸い精子細胞は、少し細くなり始めると、セルトリ細胞の間を出て、ひとつのセルトリ細胞の中央部に入り込んでいく。この時期の精上皮に精母細胞が認められるものと認められないものがあるなど、部位によって細胞の組み合わせが異なっていた。また、合胞体が精細管中や精上皮内にも観察された。
[考察] オオガラゴの精巣では、カニクイザルに比べて精子細胞が少なく、精母細胞が認められない上皮があるなど、精子形成サイクルがきちんと回っていない上皮が多かった。また、合胞体があることを見ても、精子形成が不活発であるように思われる。これらを他の原猿類と比較し、さらに系統的な検討を進めたい。
著者関連情報
© 2006 日本霊長類学会
前の記事 次の記事
feedback
Top