抄録
大型類人猿情報ネットワーク(GAIN)は第二期(平成19-23年度)において1.登録研究者情報の整備公開、2.研究者への配付(貸与)資料情報の整備公開、3.配布資料による研究経過・成果情報の整備公開を目標の一つとした。これらは、飼育施設コミュニティから登録研究者の現状把握を容易にする、遺体由来資料配付の際に研究者コミュニティから人材や設備などの協力を効率的に得ることなどを目的に設定された。H18年度までに登録のあった68機関127名の研究者に対して、H19年度に登録情報の更新を依頼し、29機関50名の情報更新、または新規登録を実施した。これらをもとに基本情報である「氏名、所属、職階、研究テーマ」をWEB上にて公開した。個体由来資料配布(貸与)情報についても、H19年12月までのデータをもとに対象個体別に整理し「氏名、所属、研究テーマ、利用目的、配付年月、配付資料」の情報を公開した。研究経過・成果情報の収集もH19年度に実施し、資料利用状況として「限定的にのみ利用可能(DNA抽出は可能であるが、RNA抽出は困難であるなど)」という状況や、研究利用不可件数が配布後の経過年数とともに増加する傾向がみられた。これらの利用不可状況を減少させるためには、より適切な採材環境構築による資料の質の向上が問題として考えられ、登録研究者参加の運営委員会をH19年度内に3回開催した。延べ13名の登録研究者が運営員会に参加し、遺体由来資料の採材協力へ3つの研究機関が加わることで、ネットワークの拡充を実現した。今後も継続的に研究者コミュニティ情報の整備を実施し、ネットワークの維持・拡張、より透明性の高いネットワーク構築を実施していくことが課題と考えられた。