霊長類研究 Supplement
第29回日本霊長類学会・日本哺乳類学会2013年度合同大会
セッションID: P-59
会議情報

ポスター発表
岡山市の社寺におけるアライグマの痕跡調査
*川越 麻耶*小林 秀司*金田 正人
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
 特定外来生物のアライグマ Procyon lotorは,食肉目アライグマ科に属する北米原産の中型哺乳類である.各地で野生化したアライグマは,自然生態系へ被害を与えるとともに,農作物の食害を引き起こしている.また,民家や社寺などへ侵入して屋根裏で糞尿を排泄したり,建造物を損傷させたりと,被害が深刻化している.
 2011年までの調査結果によると,岡山県での目撃および捕獲情報が得られたのは岡山市,倉敷市,浅口市,津山市,備前市,井原市,赤磐市,高梁市,瀬戸内市,和気町,吉備中央町の 11市町であった(森,2011).そこで,本研究では岡山市で,アライグマがどの程度活動しているかを検証するために,爪痕等の痕跡調査を社寺において行うものである.
 国土地理院発行 1/25000地形図をもとに,分割した区画図(1区画約 1.0km ×約1.0km)を作成し,岡山県庁が含まれる 1区画を中心として 49区画(約 7.0km ×約7.0km)を調査地とした.アライグマは民家や社寺の柱を登り侵入するため,木造建造物であれば,アライグマの特徴的な 5本の爪痕が残る場合が多い.そのため,大部分が木造である社寺を対象として調査を行った.調査では,対象の社寺にアライグマの痕跡がどの程度存在しているかを観察し,アライグマの生息状態を段階分け(生息なし,生息可能性あり,生息可能性が高い,アライグマの生息確認あり)で整理した.初めの調査から,3ヶ月程間隔を空けたとき,爪痕等の痕跡がどの程度増えているのかを検討したので,その結果を報告する.
著者関連情報
© 2013 日本霊長類学会
前の記事 次の記事
feedback
Top