抄録
センサーで対象動物の出入りを確認しながら,その出入りの数や時間間隔に合わせて,より効率的なタイミングでゲートを閉鎖するようにプログラムされた捕獲用のゲート(AIゲート)による,捕獲効率の向上の効果を検証した.
近年,わなによるシカやイノシシ等の捕獲に取り組み始める集落や個人が増えているが,効率よく捕獲できないケースも多い.例えば,兵庫県のある地域における箱わなと囲いわなによる平均の捕獲効率は,1つのわなで年間に 1.83頭当程度で,1頭も捕獲できないわなが 56.3%に上っていた.そのような中で,基本的な運用方法の指導によって,わなあたり捕獲数を一般的な人でも 2.54頭程度に増やし,捕獲できないわな 29.2%に抑えるなど,捕獲効率を向上が試みられてきた.
今回は,このような指導と AIゲートの導入によって,わなあたり捕獲数を 7.35頭まで向上できたことを報告する.ただし,この中には,2ヶ月あまりで 200近くの捕獲ができたケースがある一方,捕獲手法を指導したうえで AIゲートを用いても,全く捕獲できなかったわなも 10%程度あった.これらのケースを検証して,効率的な捕獲のために必要な条件や作業を検討する.