霊長類研究 Supplement
第31回日本霊長類学会大会
セッションID: BW2
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自由集会
縁の下の力持ち:小さな筋はなにをしているのか
熊倉 博雄
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抄録
開催日時:2015年7月18日(土)15:45-18:15
会場:ホールB(国際交流ホールII)

霊長類の多様な運動レパートリーは、種特異的な筋の解剖学的特徴や関節機構の特徴に反映されていると考えてきた。そこで機能に着目しつつ筋の解剖学的観察を行うのであるが、いくつかの小型筋の存在が疑問に思えてくることがある。なぜなら、これらの筋が作用する関節には小型筋と同様の作用を関節にもたらすと考えられる大型の筋が並存している場合が多いからである。たとえば、肩関節の小円筋は小さな筋であるといえるが、類似の走行を示す棘下筋が並存している。このような場合、力学的貢献があきらかに小さいと思われる小型筋の機能は何なのであろうか。また、小型筋と言っても、その「小ささ」には種差が認められる。種Aにおいてきわめて小型の形態を有する筋αが、種Bでそれほど小さくない場合、筋αの機能は、種Aと種Bで同一なのだろうか。それとも異なる機能を反映しているのであろうか。あるいは、筋のサイズは種特異的な運動適応とは全く無関係なのだろうか。本自由集会では、小型筋の機能を考察することで、霊長類における種の運動適応の問題にアプローチできる可能性を探ってみたい。さまざまな形態学的研究手法から得られた小型筋の機能解析の成果を持ち寄って、筋のサイズの変異に着目しつつ、機能を明らかにする方法を考えたい。紹介される研究手法は、筋重量比較、筋紡錘の筋内分布、生理学的筋断面積、関節機構分析などである。

予定プログラム
1. 縁の下の力持ち:筋サイズの意味  熊倉博雄(大阪大院・人間科)
2. 筋配置からみた下腿の小型筋  後藤遼佑(大阪大院・人間科)
3. ヒトの足底筋は何をしているのか ―筋重量と筋線維構成から―  伊藤純治(昭和大・保健医療)
4. 生理的筋断面積からみた肩関節に関与する小型筋 ―小円筋について―  菊池泰弘(佐賀大・医)
5. 小円筋は役立たずか?―関節機構学的検討―  藤野 健(都老人研)

主催:
企画責任者:熊倉博雄(大阪大院・人間科学),藤野 健(都老人研)
連絡先:熊倉博雄 kumakura@hus.osaka-u.ac.jp 06-6879-8056
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© 2015 日本霊長類学会
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