抄録
現在、東南アジアには大型類人猿のオランウータンが棲息しているが、その進化史については、いまだによくわかっていない。従来、インド・パキスタン地域でSivapithecusが約1300万~800万年前の地層から発見されてきた。Sivapithecusの頭骨や歯牙の形態はオランウータンと多くの類似性を示すが、体肢骨においては現生類人猿的な特徴が少なく疑問も残る。中国雲南省からは後期中新世のLufengpithecusが報告されているが、頭骨の形態はSivapithecusよりもさらに原始的であってオランウータンとの関係はよく分かっていない。