霊長類研究 Supplement
第31回日本霊長類学会大会
セッションID: P23
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ポスター発表
ニホンザル野生群におけるinfant handlingの意義
関澤 麻伊沙, 沓掛 展之
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抄録
一部の霊長類では、他個体の生んだアカンボウに接触する行動(infant handling: 以下IH)が日常的にみられる。この行動にどのような意義があるのかについては、子育て練習、血縁選択、メス間競争、副産物など、多くの仮説が提唱されており、種特異的な社会構造によって支持される仮説が異なっている。しかし、母子・IHを行う個体(以下ハンドラー)双方向からその意義を解明しようとする研究は少ない。そこで本研究では、宮城県金華山のニホンザル野生群A群を対象に、母子・ハンドラー両者の視点から、IHの意義を解明することを目的としている。今回は、既存の仮説検証を行った結果を発表する。対象個体は、2014年春に生まれたアカンボウとその母親計12ペアである。2014年3月31日~7月15日まで、1ペアにつき一回1~2時間の個体追跡観察を行った。得られたデータから、IHの頻度とハンドラーの性別・年齢、ハンドラーと母親の順位関係・血縁関係、アカンボウの性別・週齢との関係性について分析を行った。その結果、ハンドラーはぼぼ全てメスで、コドモが最も多く、母親より順位が低い血縁個体であった。IHを受けるアカンボウに性差はなく、IHの頻度は三か月齢以降減少した。上記の結果から、金華山におけるIHは血縁選択、もしくは子育ての練習と考えられた。今後、個体間関係についてより詳細な分析を行う予定にしている。
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© 2015 日本霊長類学会
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