日時:2016年7月15日(金)12:25-14:40
場所:理学部1号館大会議室
1999年に鳥獣保護法が改正され、科学的・計画的な保護管理の枠組みとして特定鳥獣保護管理計画制度が創設されてから17年が経過した。2014年、鳥獣保護法は、鳥獣保護管理法へと改正され、それに伴い、2015年、特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(ニホンザル編)も変更された。また、近年住宅集合地域へのニホンザルの出没が多くなったことをうけ、鳥獣保護管理法において麻酔銃の取り扱いについて改正が行われた。ニホンザルは、被害管理のデータの蓄積や管理体制の整備が進み、管理目標をある程度達成する状況が一部の地域で生まれている。しかしその反面、管理目標を達成できない自治体や西日本を中心に計画の策定を行わない自治体もある。この自由集会では、法律改正に伴いニホンザルの特定鳥獣保護・管理計画のガイドラインに示されている考え方や方法論について報告する。また、法律改正により、すでにシカやイノシシで導入されている指定管理鳥獣捕獲等事業制度および認定鳥獣捕獲等事業者制度について、近い将来ニホンザルが仮に選定された場合のメリット・デメリットについて整理し、今後のニホンザルの将来の管理方法について議論する予定でいる。
趣旨説明 半谷吾郎(京都大学霊長類研究所)
特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(ニホンザル編) 滝口正明(一般財団法人 自然環境研究センター)
保護管理計画のための新たなモニタリング技術 清野紘典(株式会社 野生動物保護管理事務所)
法律改正後の住宅集合地域における麻酔銃使用 森光由樹(兵庫県立大)
新たなガイドラインと次期計画の方向性
宮城県の管理計画 宇野壮春(合同会社 東北野生動物保護管理センター)
三重県の管理計画 山端直人(三重県農業研究所)
鹿児島県のニホンザルの現状と課題 塩谷克典(一般財団法人鹿児島県環境技術協会)
指定管理鳥獣捕獲等事業制度および認定鳥獣捕獲等事業者制度について 滝口正明(一般財団法人 自然環境研究センター)
コメンテーター 鈴木克哉(NPO里地里山問題研究所)
総合討論 森光由樹(兵庫県立大)
責任者:日本霊長類学会保全・福祉委員会 森光由樹(兵庫県立大学)、半谷吾郎(京都大学霊長類研究所)
連絡先:morimitsu@wmi-hyogo.jp
後援:鹿児島県