日時:2017年7月15日(土) 16:30-18:40
場所:4階401会議室
フィールドノートとペンと双眼鏡だけを持って野生のサルを追いかけることから始まった霊長類の行動や生態の研究は,時代を経るとともに研究分野と対象種が多様化し,それとともに直接観察以外の研究手法も発展してきた。例えばDNA分析は,個体間の血縁や父性,個体群の分散を解明できる画期的なツールとして導入され,いまや霊長類学の中で確固たる地位を占めている。このように新たな手法の発達は私たちの研究の幅を広げ,霊長類学の進歩を加速してくれる。一方で,そうした研究手法に特有の問題点や注意点があるのも事実である。
本自由集会では,霊長類行動学・生態学における新奇な研究手法に着目する。従来の直接観察の幅を広げるカメラトラップやウェアラブル端末といった手法から,個体からサンプルを採取しホルモンや安定同位体の分析を行う手法,そしてロボットや人工知能という従来の霊長類行動学とは接点の薄かった手法まで,多様な技術や方法を用いて研究を行っている研究者に話題提供してもらう。各研究手法について現在の発展段階を簡単にレビューしてもらった上で,自身の経験を踏まえて,その手法の利点と欠点について語ってもらう。霊長類行動生態学の「王道的」手法である直接観察とどのようなタッグが組めるかについてなど,今後の研究のアイディアについて多くの方々と議論したい。
プログラム
趣旨説明(5分):本郷 峻
話題提供(それぞれ発表15分,質疑5分)
1.カメラトラップを用いた行動生態研究
本郷 峻(京都大・霊長研)
2.バイオロギング・ドローンやウェアラブル端末を用いた行動研究
森光由樹(兵庫県立大・自然・環境科学研)
3.ホルモン分析を用いた生理生態研究
木下こづえ(京都大・野生研)
4.安定同位体分析を用いた生態研究
蔦谷 匠(京都大・理)
5.ロボットや人工知能を用いた行動研究
上野 将敬(京都大・文)
フロアとのディスカッション(25分)
責任者:本郷 峻,蔦谷 匠
連絡先:hongo.shun.8s@kyoto-u.ac.jp