霊長類研究 Supplement
第76回日本人類学会大会・第38回日本霊長類学会大会連合大会
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口頭発表
ヒトと類人猿の脳における1細胞遺伝子発現解析
郷 康広辰本 将司石川 裕恵臼井 千夏野口 京子大石 高生
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p. 45-

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抄録

「ヒトとは何か」という問いに答えるためには、ヒトだけを研究対象とするのではなく、ヒト以外の生物(アウトグループ)から見た視点も必要不可欠である。そこで、本研究では、ヒトをヒトたらしめている最も大きな特徴である脳の進化を「ヒトとは何か」という問いに迫る切り口とする。ヒトとヒトに最も近縁なチンパンジーを含めた類人猿を対象とし、ゲノムという設計図がそれぞれの脳という場においてどのように時空間的に制御され、種の固有性・特殊性となって現れるのか、それを1細胞が持つ分子情報を可能な限り網羅し比較解析することで、「ヒトとは何か」という問いを明らかにすることを目的とした。ヒト(2検体)、チンパンジー(1個体)、ゴリラ(1個体)の前頭前野から得られた約3万細胞のデータを解析した結果、ヒトを含め種特異的な細胞集団を見出しつつある。本発表では、それら種特異的な細胞集団の特性を明らかにしつつ、1細胞解析から見えてくる「ヒトらしさ」の脳神経基盤に関して考察を行う。

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© 2022 日本霊長類学会
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