主催: 日本霊長類学会
会議名: 日本霊長類学会大会
回次: 39
開催地: 兵庫県
開催日: 2023/07/07 - 2023/07/09
p. 49
ミャンマー中部のテビンガン地域から新に見つかった後期中新世初頭のホミノイド化石の追加標本(2点)について、予備的な報告を行う。同地域からは、これまでに大小2種類のホミノイド化石が見つかっており、小型種は上顎骨破片1点・下顎骨破片3点・下顎の遊離歯1点が含まれていた。このうちの1点(MZKB-K-001)は既に記載論文が発表されており、オトガイ部断面形状が南アジアのシワリク層から見つかるシバピテクスSivapithecus型のパターンを持っている。一方、テビンガンの隣接地域からは、フランスの調査隊がコラートピテクスKhoratpithecus型のオトガイ断面を持つ下顎骨片を報告しており、この地域で2種類のホミノイドが同所的に生息していたのかが、論点となっていた。
新たな追加標本には、オトガイ部から下顎枝基部まで保存されている右下顎骨片が含まれており、そのオトガイ部断面はコラートピテクス型のパターンを持つことがわかった。テビンガン地域のホミノイド化石は全てほぼ同一層準から出土しているため、後期中新世にミャンマー中部地域に複数のホミノイドが同所的に生息していたことが強く示唆される。