2005 年 52 巻 p. 1166-1170
干潟・浅場の主要な生物であるマクロベントスの種多様性を種数で評価し, HSIモデルを使用して水域内のマクロベントスの過去の出現種データおよび底質等の環境因子に関するデータから, 全種数に関する生息場適合度指数 (tHSI) および全種数を算出する手法を開発し, 浜名湖松見ケ浦における干潟・浅場の調査データをもとにその適用性の評価を行った. その結果, 干潟・浅場に生息するマクロベントスを綱 (Class) 一生息形態の生物群に分類し, それぞれの生物群の種数に関するHSIモデルを構築することにより, 干潟造成等の事業実施前後の種数に関する効果の予測・評価が可能であることが示された.