2005 年 52 巻 p. 166-170
波浪推算の精度を向上させる波浪観測地点の配置等を検討するために, Cross Variation法により各観測地点の波浪データ同化システムへの寄与の指標を検討した. 日本沿岸4領域の各地点で欠測の少ない期間5ケースを対象として検討した. データ同化システムの実用化を目的として, 同化変数, 同化する波浪データの前処理法, 最適化における収束計算の安定化と精度について検討した. その結果, 波浪推算の精度向上に及ぼす観測地点の同化システムへの寄与は, 東北日本海領域では酒田, 山陰日本海領域では浜田, 東北太平洋領域では相馬, 常陸那珂が大きかった.