抄録
海岸侵食の緩和を目的とした土砂の海域還元工法において, 効果的な土砂の還元地点, 量, 投入時期を選定するためには, 投入砂の挙動を精度良く予測する技術が不可欠となる.本研究ではこのような特定土砂の挙動の定量的・定性的な予測に適用可能なモデルの開発を試みた.モデルでは波・流れ共存場における粒子の移動速度をMadsen (1991) の掃流砂モデルと同様の概念に基づき新たに定義し, 移動層厚の概念を用いて土砂移動量を, ランダムウォークを用いて粒子の拡散効果をそれぞれ再現した.最後に実際の海浜にモデルを適用し, 新たに実施した蛍光砂調査によって得られた, 拡散を含む蛍光砂の移動形態の実測値と比較してモデルの妥当性を検証した.