抄録
2001年の観測結果に基づいた数値解析結果は, 潮位の変動に伴う塩分の変動を十分には再現できなかった. これは, マウンドと澪での流動や物質輸送のメカニズムに差があるのではないかと考え, 2001年の観測時とほぼ同一の場所で河川の横断方向に複数の観測点を設けて観測を行った. 懸濁物質濃度が極小値をとる位相は縦断方向流速が下流向きから上流向きに逆転する位相とほぼ同位相であった. 澪における水温の変動幅が小さく, 水温が緩やかな上昇を示す場合には, 懸濁物質濃度は徐々に高くなる. このことは, 懸濁物質濃度の凝集には季節的な差違があることを示唆するものではないかと考える.