抄録
計算機ホログラムを再生する際、スペックルノイズは深刻な問題である。特に位相型計算機ホログラムの1種であるキノフォームにとって、スペックルは非常に大きな再生像誤差の原因となる。そのためスペックルを除去することは重要な課題である。スペックルを除去する方法として位相差制限法が提案されている。ただしこの位相差制限法ではフーリエ型キノフォームにおいてのみシミュレーションが行われている。しかし、光学再生を考慮するとフレネル型キノフォームを用いる方が好ましい。そのため本研究ではフレネル型キノフォームにおいて、シミュレーションを行う。シミュレーションは「F」,「Y」,「I」の3種類において行ったが、いずれもスペックルの除去が確認された。故に位相差制限法はフレネル型キノフォームでも有用であることが確認できた。