産業応用工学会全国大会講演論文集
Online ISSN : 2424-211X
2014
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高齢者音声の音響的特徴に基づいた明瞭性改善方法の検討
*伊賀上 祐彰*田中 裕人*水町 光徳*中藤 良久
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 20-21

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抄録

人は加齢に伴って声が変質し,会話の障害になることは少なくない。高齢者音声の先行研究では,高齢者音声の聴感的印象の1つに「めりはり」の無さが指摘されており,声にめりはりがなくなると隣接する音素間のスペクトル差である「遷移量」が低下することがわかっている。また,遷移量と第1,第2フォルマントには相関があることが分かっている。そこで,本研究ではフォルマント周波数に着目し,補正することで,高齢者音声の明瞭性改善の検討を行う。結果として,めりはりのない高齢者音声の音響的特徴として,/a/,/i/,/e/の第1,第2フォルマントが/u/に収束していることがわかった。また、/a/,/i/,/e/を含む口や舌を大きく動かす単語について、第1,第2フォルマントを補正することによって,明瞭性を改善することができた。

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© 2014 一般社団法人 産業応用工学会
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