抄録
災害廃棄物量の推定は,その後の処理に影響を与えるため,広範囲の廃棄物量を正確かつ迅速に推定するシステムの構築が必要である。しかしながら,リモートセンシングデータを用いて災害廃棄物量の推定を行うためには,複数のクラスから構成されるピクセル(ミクセル)を考慮して得られた分類結果を基に,ミクセルを分解し,データの分解能を擬似的に向上させる必要がある。本研究ではこれまでに,RapidEyeデータを用いた土地被覆分類手法を提案した。また,震災発生前後に取得されたRapidEyeデータを用いて被災建築物領域を推定する手法を提案した。しかしながら,震災廃棄物量の推定には至っていない。そこで本稿では,震災廃棄物量推定の基礎検討として,被災建築物数推定に関する検討を行ったので報告する。