産業応用工学会全国大会講演論文集
Online ISSN : 2424-211X
2016
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1つのフォトダイオードと複数LED照明を用いた位置検出法の提案
*大西 康介*平野 誠大*楊 世淵
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 6-7

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抄録

近年,自律移動型ロボットに関して多くの研究がなされている。ロボットが自律移動するためには,ロボットが現在の自己位置を推定できなければならない。方法としてはGPSやカメラを用いた自己位置推定法がある。GPSを用いた方法は通信可能な場所ならどこでも使用可能だが,屋内では誤差が数十mと大きい(1)ため,使用は困難である。カメラを用いた方法はあらかじめ建物内に多くの目印となるランドマークを設置し,ロボットには建物の地Fig.データを与え,膨大なランドマークデータベースを作成する必要がある。そして,ロボットに取り付けられたカメラでランドマークを観測すると,ロボットはその画像とランドマークデータを照合し,地Fig.中のどこに位置しているのか自己位置推定を行う。ランドマークは色や形の異なる特徴的な物である必要があるため,使用可能な数は少ない。そのため,この方法は大規模な環境での使用や細かい位置検出が困難である(2)。また,各ランドマークに関する認識ルーチンがそれぞれに必要となるため,利用者への負担が大きい。本研究では,近年室内照明として急速に普及しているLED照明をランドマークとして用いることができる新たな位置検出法として,1つのフォトダイオードと複数の周波数変調LED照明を用いた位置検出法を提案する。屋内のLED照明の数だけランドマークとしてLED照明を使用できるため,従来法よりも使用できるランドマークの数が増え,大規模な環境での使用やより細かい位置検出も可能となる。さらに,従来ロボットに取り付けていたカメラのような高価な機器の代わりにフォトダイオードを採用したため,より低価格なシステムである。

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