産業応用工学会全国大会講演論文集
Online ISSN : 2424-211X
2017
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杖の持ち上げ状態検知手法を適用した危険路面回避システム
*李 帆*荒牧 真悟*中島 翔太
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 23-24

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抄録
近年,日本では高齢者人口の増加が顕著である。この高齢化に伴う問題として,高齢者の身体能力や判断能力等の低下による歩行時の転倒事故が挙げられる。また,高齢者単独での移動では杖等を用いた場合でも転倒の危険性は高く,転倒時に発生する怪我のリスクは若年層と比較して高いことも挙げられる。そこで我々は先行研究において,超音波センサから路面までの測定距離,反射強度,路面に対する超音波の入射角度の3つの情報を用いた路面判別手法を提案した。さらに,この路面判別手法を用いて,危険路面を判別し使用者への危険通知を行う小型の危険路面回避装置を作製し,杖に搭載可能で危険な路面を回避するシステムを開発した。従来法では,判別方法として測定距離に閾値を設定することで,障害物や階段を判別することができた。しかし,移動時に杖を持ち上げると安全な路面上で障害物や段差がない場合でも測定距離の変化が生じるため,ブザーによる警告を行ってしまう。この問題を解決するために加速度センサによる杖の持ち上げ状態検知手法を提案する。杖を使用することを想定した実験により,提案法は誤検知の減少に有効であることが示された。
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