抄録
筆者らは,職業運転手が運転時に血圧を計測し,体調管理に寄与できるシステムの構築を目指している.これまでに筆者らは,ステアリングに装着することが可能で,運転時にドライバがステアリングを把持しながら血圧を計測できるシステムの開発を進めてきた.しかし,ステアリングに装着する方式の場合,ステアリング径やスポークの太さなど,特定の車両に特化した仕様となってしまい,どのようなクルマに対しても,同じシステムを流用して使えるわけではない,という問題点を有している.そこで,これまでの開発を踏まえて,可搬型の超音波ドップラー方式による連続血圧計を開発したので,本論においてこの開発について述べる.