産業応用工学会全国大会講演論文集
Online ISSN : 2424-211X
2021
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不整脈検知ための簡易型生体量計測システム
*毛 紫萱*田中 幹也*佐藤 泰史*橋川 史崇*吉田 浩幸*中島 翔太
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 34-35

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抄録

不整脈(Arrhythmia)は一連の心拍が不規則、速すぎる (頻脈)、遅すぎる(徐脈)、あるいは心臓内で電気刺激 が異常な経路で伝わるなど、心拍リズムの異常のことで ある。特に不整脈の一種である心房細動は心房が 1 分間 に約 400 回で痙攣を起こすため、心房内に血の塊「血栓」 を形成する。心臓にできた血の塊(血栓)が脳や頸の動 脈につまることによっておこる脳梗塞(心原性脳塞栓症) は、脳梗塞の 20~30%を占める。この心原性脳塞栓症は死 亡率 20%で、命が助かっても歩行困難となり寝たきりな どの重い後遺症が残る場合が多いという特徴がある(1-2)。 多くの場合、不整脈は、自覚症状があまりないため、日 常生活で様々な重大事故を起こす可能性がある。特に自 動車を運転している時にめまいや痙攣が起これば、他人 も巻き込んだ大惨事につながる可能性がある。また、働 き盛りの人では、時間のかかる入院検査などは難しいこ とも多い(3)。近年、様々な小型計測器が現れていて在宅 計測も可能になっているが、ほとんどは単一の生体量し か計測できない。不整脈では、心拍が変わるとともに息 切れや呼吸困難を併発するなど呼吸も不規則になること が多いので、呼吸と心拍の同時計測ができる簡易な計測 装置の開発が望まれている。 このため本研究では、日常生活で 24 時間心拍数と呼吸 数を計測し、心拍と呼吸の異常を検知できる腕時計型の 簡易な生体量計測システムを提案する。

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