産業応用工学会全国大会講演論文集
Online ISSN : 2424-211X
2021
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ドローンによる高所風速の簡易計測方法に関する検討
*岸垣 暢浩*伊地知 弘光*吉野 恵一*龍岡 照久
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 5-6

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抄録

現在,大気環境に曝された電力設備の点検は,主に人 の目視で行っており,送電鉄塔の場合は十数 m から百数 十 m の高所へ人が昇って作業を行う必要がある。ただ, 日本国内では 2 m 以上の高所では労働安全衛生規則(1)に より 10 分間平均風速が 10 m/s 以上の強風の場合,作業 できない。 そのため作業前に,地上での風速計測値や付近の樹木 の枝や葉の動き等から上空の風速を推定しているが,誤 差が大きいという課題がある。また,鉄塔上への風速計 設置や,地上へのドップラーソーダ設置により,正確な 上空風速を把握する方法もあるがコストが大きく,安 価・簡便な上空風速の計測方法が求められている。 近年ますます高性能・低価格になってきたドローン (UAV:Unmanned Aerial Vehicles)へ各種センサを搭載 し風速を把握する方法(2,3)も検討されているが,ドローン のプロペラから生じる気流の影響を受けることがわかっ ている(3)。また,ドローン飛行時の時系列姿勢データか ら風向・風速を計算する方法(4-6)も提案されているが,フ ライトコントローラーから姿勢データを取得し,そこか ら風向・風速を計算する煩雑な手間を要する。 そこで,筆者らはドローンと傾斜計を用いた,より簡 便・安価な上空風速の計測方法を検討したので報告する。

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