抄録
本研究では,高電圧パルスを印加することにより,しいたけの品質向上を目的とした研究をおこなう。しいたけの菌種は,「のとてまり」のブランド名で販売されているしいたけを発生するために,菌興115号を用いた。石川高専には栽培環境が無いため,その整備と高電圧パルスの印加を行った。
高電圧パルスを印加する原木は植菌後,1年経過したコナラの原木を10本用いた。電圧を印加しないコントロールと定格出力90 kV,120 kV, 150kV, 180kVの5つのグループに分けて実験を行った。実験の結果,定格出力90 kV のグループでは発生数の増加と傘の直径が向上する傾向があることが判明した。そのため,定格出力の低い領域での詳細な調査が必要であると考えられる。