抄録
顧客行動の分析には従来、視覚的観察やアンケート調査が用いられてきたが、これらの手法は労力が大きく、被験者の行動に影響を及ぼす可能性がある。本研究では監視カメラ映像と画像解析を組み合わせ、商品棚前での「歩行」「立ち止まり」「商品手に取り」「その他の棚前行動」の4種類の行動を階層的に分類するシステムを提案する。人物追跡にはByteTrackを用い、行動認識では骨格特徴点や時系列座標変化、速度・方向などの動的特徴量を活用した。実験結果から、高精度な棚前行動分類が実現でき、マーケティング施策や棚配置最適化への応用が期待される。