抄録
本研究では、リアルタイムタスクにおける視線ベース入力中のユーザー意思決定タイミングを推定する手法を提案する。従来の多くの手法は、まばたきや長時間の注視といった特定の動作に依存しており、これらは操作性や使いやすさを低下させる要因となっていた。本研究では、視線運動の時間的な変化に着目し、長短期記憶(LSTM)ニューラルネットワークを用いて意思決定の瞬間を検出する方法を検討した。数値キーパッドを用いたパスワード入力タスクの実験を実施し、収集した視線データから特徴量を抽出して学習および検証を行った。その結果、視線情報の連続的な変化から意思決定のタイミングを効果的に推定できることを確認した。以上より、LSTMネットワークによって解析された視線の時間的特徴量は、明示的なユーザー動作に依存せず、より直感的でシームレスなリアルタイム操作システムを実現する上で有効であることが示された。