抄録
非鉄金属製錬所では,廃棄された電子基板(廃電子基板)がリサイクルされ,有価金属の回収が行われている。このとき,作業員の目視判断により,過去に扱った廃電子基板と,有価金属含有量の測定対象とする基板との類似性を判定し,基板の分類および処理方法の判断が行われている(類似判定)。特に,複数の種類が混在した状態の基板群(ミックス基板)を対象とした場合,作業者への負担がより大きくなる。そこで本稿では,ミックス基板の類似判定を行うための基礎検討として,基板領域の抽出および機械学習を用いて,基板種類を7つのクラスに判別する手法(基板判別手法)の検討を行った。画像を格子状に均等分割する従来手法との比較評価を行った結果,提案手法は背景ノイズを除去して基板領域のみを正確に分離できるため,全体的な基板判別精度で94.0%およびマクロ平均精度で87.1%を達成し,従来手法よりも高精度に判別可能であることを確認した。