抄録
近年,産業活動の活性化や生活様式の変化に伴い,河川や湖沼などにおける水質汚濁が深刻化している。このため,水質汚濁状況の把握を目的とした定期的な水質調査が実施されている。しかしながら,直接採水による水質調査では極めて局所的な水質データは得られるが,水域全体の水質状況を把握することは困難である。本研究グループではこれまでに,UAV(Unmanned Aerial Vehicle)で取得されたデータを対象とし,UAVデータの可視域,近赤外域,ならびにそれらのバンド比を用いて水質状況の推定を行った。しかしながら,水質推定を行うためには,UAVデータと同じ日に直接採水し,測定された水質データが必要になる。そのため,各データから得られた結果を基に,直接採水を行っていない地点や日付に対しても水質推定が可能な手法の開発は,汎化性能の向上に寄与できると考える。そこで本研究では,UAVデータと機械学習モデルを用いた水質推定手法の開発を目的とする。本稿では,従来手法を用いた水質推定結果を教師データとする機械学習モデルについて有用性を評価した。