抄録
本研究では,テンキー型視線入力インタフェースにおける入力意図推定の特徴量として,視線移動方向の有用性を検討した.19名の参加者が6桁のパスワードを入力する際の視線データを収集し,視線移動方向を特徴量として要約する方法として,主成分分析を用いた場合とHistogram of Oriented Displacements(HOD)を用いた場合を比較した.分類にはLong Short-Term Memory(LSTM)を用いた.その結果,主成分分析を用いた場合に最も高い再現率(0.795)が得られた.また,特徴量重要度分析の結果から,水平方向の移動が最も有用な特徴量であり,入力決定時には視線の水平方向の動きが一定範囲内に収まる傾向が示唆された.以上より,視線移動方向は入力意図推定に有用な特徴量であることが示された.