産業応用工学会全国大会講演論文集
Online ISSN : 2424-211X
2026
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歩きスマホの低減に向けたハプティック支援型屋内ARナビゲーションの検討
*佐藤 悠哉, *有川 正俊, *Yang Yiming, *Lu Min, *佐々木 一織, *佐藤 諒, *内海 富博
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 93-94

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抄録
スマートフォンを用いた屋内AR(拡張現実)ナビゲーションは、大規模施設において直感的な経路案内を提供する一方で、画面の視覚情報への過度な依存による危険な「歩きスマホ」を引き起こすという課題がある。この問題を軽減するため、本研究では3Dの視覚的経路案内とハプティック(触覚)フィードバック(スマートフォンの振動)を統合した、マルチモーダルな屋内ARナビゲーションシステムを提案する。本システムは空間トラッキングとジオフェンシングを活用し、進行方向への誘導キューや、端末が設定した角度以下に傾いた際(下を向きすぎた際)に通知する姿勢維持キューなど、状況に応じたハプティック通知を生成する。システムの有効性を検証するため、4名の参加者を対象に4つの条件(ARのみ、AR+範囲内キュー、範囲内キューハプティックのみ、AR+範囲外キュー)で、ナビゲーション効率、端末姿勢の変化、およびユーザーの主観評価を比較する実験を行った。実験の結果、ベースラインである「ARのみ」の条件(歩行速度 0.82m/s、Pitch角エラー率 13.44%)と比較して、ARとハプティック通知を組み合わせた条件では、通常の歩行速度(約0.81m/s)を維持したまま、Pitch角エラー率がAR+範囲内キューでは 9%、AR+範囲外キューでは 2%へと改善した。これは、ハプティック通知が画面への過度な注視を防ぎ、安全な歩行姿勢の維持に寄与することを示している。対照的に「ハプティックのみ」の条件では、歩行速度が著しく低下し(0.33m/s)、歩行軌跡も不安定になることが確認された。主観評価においても、全参加者がARとハプティックの併用方式を最も安全で実用的なアプローチとして支持した。本研究により、ハプティック支援を用いたARナビゲーションが、視覚的負荷を抑えた安全な屋内誘導の実現に大きく寄与する可能性が示された。
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