抄録
近年、我が国においては入札・契約制度改革が急速に進められている。国土交通省や公正取引委員会など関係団体おいても審議会等を設け、談合等の不正行為や不良不適格業者を排除するための多くの提言がなされている。そこで指摘された建設産業構造の問題に向き合った対策として多様な入札・契約方式の試行も大規模工事を対象として行われている。本研究では、徳島県県土整備部と国土交通省四国地方整備局発注の平成15年度の公開入札結果情報を利用して、現状における工事案件の入札競争状態の状況、ならびに「指名競争入札」で発注された工事を対象に、複数回入札に参加した各企業の入札時のコストダウン努力の傾向を明らかにするための統計分析を試みた。