建設マネジメント研究論文集
Online ISSN : 1884-8311
ISSN-L : 1884-8311
社会資本政策の評価のためのベンチマークに関する-考察
栗原 真行藤本 聡山下 武宣臼田 幸生青木 俊明
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2000 年 8 巻 p. 179-188

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抄録
社会経済情勢の変化や行政に対する国民ニーズの多様化に対応した望ましい政策の実現と、国民に対するアカウンタビリティの確保のため、政策の効果や達成度を確認する「政策評価」の導入に向けての準備が政府機関において進められている。評価の手法としては、政策ごとに具体的な指標 (ベンチマーク) により設定した目標と実際の成果を対比させて政策の効果や達成度を客観的に計測する「ベンチマーク評価」が中心となることが想定される。ベンチマーク評価に用いる指標は、国民からみてわかりやすいという観点から、行政サービスの実績であるアウトプットではなく、政策が環境や経済・社会などの国民活動に及ぼす効果であるアウトカムであること、さらには政策の最終的目標である国民の満足度であることが好ましい。
本研究では、まず、海外及び国内における政策評価の先進事例を調査し、我が国における社会資本政策への適用に際しての課題を整理するとともに、社会資本に対する住民満足度をアンケート調査により把握し、社会資本政策全般をカバーするベンチマーク体系の構築のあり方を提案するものである。
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