抄録
近年数多く採用されるようになってきた滑り型免震支承は摩擦現象により減衰効果を期待するものであるが, その摩擦現象(摩擦係数)は面圧や滑り速度に依存することが明らかとなってきている. 著者らはこれらを数値的にモデル化するために, トライボロジー分野における凝着説および支承材料特性に基づく面圧・速度依存型モデルを提案している. しかしながら提案したモデルは定常状態の摩擦挙動を対象としており, 地震が発生して滑り開始直後の摩擦係数の減少を説明することはできない. そこで本研究では, なじみ現象に着目し, 温度依存性を考慮した数値モデルを提案・検証するものである.