2005 年 28 巻 p. 199
大地震時において周辺地盤が液状化することにより、下水管等の埋設構造物と同様に開削トンネルなどの大規模な地中構造物も浮上がる可能性がある。現行の設計では浮上がり安全率により浮上がりの照査を行なっているが、浮上がり量を定量的に評価する必要がある。本研究では、2方向ロードセルを多数配置することにより作用外力を計測できる開削トンネル模型を作成し、液状化に伴うトンネルの浮上がり実験を行なった。その実験結果より、浮上がり挙動に対する影響因子、トンネルへの作用外力と周辺地盤の変形の関連性を評価し、浮上がりに対する有効な対策工法を提案した。