地震工学研究発表会 報告集
Online ISSN : 1884-8451
阪神・中越・スマトラ島沖地震・津波に学ぶライフラインの今後の課題
竹内 幹雄小西 康彦大嶽 公康久保 雅裕佐藤 紘志鈴木 信久千葉 智晴
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2005 年 28 巻 p. 229

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抄録

阪神・淡路大震災では下水道シールドトンネルの曲線部の輪切り状クラック, 斜め45度方向の横断面クラック, 導水路山岳トンネルでは圧座の他に断面の部分的崩壊が目立った. パイプラインでは長手方向の被害が生じた. この他に道路盛土斜面中の水道管の被災により, 斜面崩壊の増大があった. 中越地震では液状化による下水管路の被害の他, 終末処理場の被災により, 下流域水源水質の劣化等の2次災害が生じた. スマトラ島沖地震・津波ではやや長周期地震動によると見られる配水塔の曲げひび割れが生じた. 水管橋は全て津波により流失した. 西海岸では20m超の津波により海岸浸蝕と道路の寸断が生じた. これらは東海・東南海地震等によるパイプラインの寸断と終末処理場への問題を提起している.

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