環境システム研究論文集
Online ISSN : 1884-8125
Print ISSN : 1345-9597
ISSN-L : 1345-9597
PCM参加型計画手法による棚田保全戦略の分析
山中 英生澤田 俊明上月 康則鎌田 磨人石田 健一山口 行一田中 祐一
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 28 巻 p. 255-266

詳細
抄録

本研究では、徳島県上勝町の棚田地域を対象として、参加型計画手法であるPCM (プロジェクト・サイクル・マネージメント) 手法を導入して、棚田保全戦略を立案した。そして、PCM手法により得られた棚田保全戦略の特徴を、PCM手法の開発思想および作業特性の観点から分析した。その結果、PCM手法が、「科学的判断による分析行為」と「戦略的判断による選択行為」から構成されていることを示した。「科学的判断による分析行為」であるPCM手法におけるアプローチ抽出までの情報は、共通課題を有する場合の他の棚田地域への応用性が高いことが指摘できる。また、PCM手法は、「合意形成の対象となる情報」について複合的な「わかりやすさ」を有していることなどを示した。

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top