2000 年 28 巻 p. 267-276
Aurovllleとは、1968年に、インド人哲学者のSri. Aurobindoとフランス人芸術家で彼の哲学を最も色濃く受け継いだ弟子であるミラ・アルファッッサ (通称Mother) の哲学及び将来への展望に基づき、インド政府の保護・ユネスコの支援のもと建設されたワールドコミュニティである。Auroville建設は砂漠と化した不毛の地を開拓することから始まり、周囲の村や政府等との様々な衝突、Aurovilleの方針や運営を巡っての内部でのぶつかり合いを克服してきた経験に基づき、規則や指導者を持たずに運営されている特殊なコミュニティとしての社会システムを形成している。現地調査を通じ、その環境社会システム成立の要因を解明し、今後のエココミュニティデザインの新しい方法についての提案を行う。