環境システム研究論文集
Online ISSN : 1884-8125
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気候安定化と21世紀中の温室効果ガス排出量の関わりについて
松岡 譲川口 洋平
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2000 年 28 巻 p. 421-428

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抄録

気候変動を抑制し安定化を達成するには温室効果ガス排出の大幅な抑制が必須である. この論文では, 今後の数百年を対象として, 気候安定化に到達する温室効果ガス排出経路を探索し, それらの21世紀中の経路範囲はどのようなものかを明らかにした. 可能な排出量変化速度を0.15GtCy-2以下とする時, 23世紀中に450ppmv安定化を行うには1990年から2050年の累積排出量を867GtC以下, 2100年まででは累積排出量を1389GtC以下にする必要がある。また, 1.5℃安定化目標では2050年までの累積排出量を918GtC以下, 2100年まででは1739GtC以下とする必要がある。

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